今回も社会福祉士国家試験の合格に向けて一緒に勉強していきましょう!今回のテーマは、これですね。「【わかりやすく】ゴールドプランについて徹底解説」←こういったテーマでお送りしていきます。では、授業を始めていきましょう。
今回の授業で解けるようになりたい問題
問)次の記述のうち、正しいものを1つ選びなさい。
1.ゴールドプランとは、1989年に策定された「高齢者保健福祉推進20ヵ年戦略」の通称である。
2.ゴールドプランが策定されることになった背景には、1986年に閣議決定された「長寿社会対策大綱」、1988年に策定された「長寿・福祉社会を実現するための施策の基本的考え」という2つがある。
3.ゴールドプランは、厚生省・大蔵省・環境省の3省の大臣が高齢化社会において、国民が健康で生きがいのある生活を安心して送ることができる社会になることを目的として、合意・制定したプランである。
4.ゴールドプランでは、1988年に発表された「長寿・福祉社会を実現するための施策の基本的考え」において示されたホームヘルパーやデイサービスなどの設置数を大幅に下回る目標値を設定した。
5.ゴールドプランにより、1990年から1999年までの10年間に、6兆円以上の予算をかけて、施設福祉の推進が進められた。
答え)2.ゴールドプランが策定されることになった背景には、1986年に閣議決定された「長寿社会対策大綱」、1988年に策定された「長寿・福祉社会を実現するための施策の基本的考え」という2つがある。
1限目:高齢者保健福祉推進十か年戦略の通称
1.ゴールドプランとは、1989年に策定された「高齢者保健福祉推進20ヵ年戦略」の通称である。
*この選択肢は、不正解です。
ゴールドプランとは、健康で、生きがいのある老後を過ごすことができる社会を実現するために策定された「高齢者保健福祉推進十か年戦略」のことを指し、福祉3プランの一つだとされています。
2限目:ゴールドプランを制定した背景
2.ゴールドプランが策定されることになった背景には、1986年に閣議決定された「長寿社会対策大綱」、1988年に策定された「長寿・福祉社会を実現するための施策の基本的考え」という2つがある。
*この選択肢は、正解です🌸
そもそも、「長寿社会対策大綱」、「長寿・福祉社会を実現するための施策の基本的考え」とはどのようなものなのでしょうか。それぞれについて簡単に解説します。
まず、「長寿社会対策大綱」についてです。「長寿社会対策大綱」は、50年が平均寿命の時に形成された既存の制度を見直し、近年の平均寿命が延びた人生80年にふさわしい経済社会システムに転換するという趣旨で策定されたものを指します。
一方で、「長寿・福祉社会を実現するための施策の基本的考え」とは、厚生省と労働省によって示されたもので、2000年度を目標に、老人福祉施設に関する具体的な数値目標を提示したものを指します。
3限目:ゴールドプランに合意・制定した公的機関
3.ゴールドプランは、厚生省・大蔵省・環境省の3省の大臣が高齢化社会において、国民が健康で生きがいのある生活を安心して送ることができる社会になることを目的として、合意・制定したプランである。
*この選択肢は、不正解です。
正しくは、「厚生省・大蔵省・自治省の3省の大臣」が合意・制定したプランです。
ついでに、それぞれの省がどのような公的機関なのかについて簡単に解説します。
まず、厚生省についてです。厚生省とは、かつて存在した日本の行政機関のことを指します。この機関では、医療・保健・社会保障などを所管しており、2001年(平成13年)1月から労働省(当時)と統合され「厚生労働省」に改称しました。
次に、大蔵省についてです。大蔵省とは、明治維新から2001年(平成13年)1月6日まで存在した日本の中央官庁です。のちに、「財務省」と「金融庁」になりました。
最後に、自治省についてです。自治省とは、1960年(昭和35年)7月1日から2001年(平成13年)1月5日まで存在していた日本の行政機関を指します。主に、地方行財政、消防、選挙制度等を所管していました。また自治省は、2001年(平成13)1月の中央省庁再編に伴い、総務庁、郵政省とともに再編・統合され、総務省となりました。
4限目:ゴールドプランで設定した目標値
4.ゴールドプランでは、1988年に発表された「長寿・福祉社会を実現するための施策の基本的考え」において示されたホームヘルパーやデイサービスなどの設置数を大幅に下回る目標値を設定した。
*この選択肢は、不正解です。
正しくは、「ゴールドプランでは、1988年に発表された『長寿・福祉社会を実現するための施策の基本的考え」において示されたホームヘルパーやデイサービスなどの設置数を大幅に上回る目標値を設定した。」です。
具体的にゴールドプランでは、ホームヘルパーを10万人、デイサービスを1万カ所、ショートステイを5万床、在宅介護支援センターを1万カ所、特別養護老人ホームを24万床、老人保健施設を28床とするといった目標値を設定しました。
5限目:在宅福祉を推進したゴールドプラン
5.ゴールドプランにより、1990年から1999年までの10年間に、6兆円以上の予算をかけて、施設福祉の推進が進められた。
*この選択肢は、不正解です。
ゴールドプランにより、進められたのは施設福祉ではなく、「在宅福祉」です。また、このゴールドプランを円滑に進めるため、翌年、1991年に老人福祉法が改定され、市町村において「老人保健福祉計画の策定」が義務づけられました。
今回の授業の振り返り
では最後に、今回の授業の振り返りをしていきましょう。
1.ゴールドプランとは、1989年に策定された「高齢者保健福祉推進十ヵ年戦略」の通称である。
2.ゴールドプランが策定されることになった背景には、1986年に閣議決定された「長寿社会対策大綱」、1988年に策定された「長寿・福祉社会を実現するための施策の基本的考え」という2つがある。
3.ゴールドプランは、厚生省・大蔵省・自治省の3省の大臣が高齢化社会において、国民が健康で生きがいのある生活を安心して送ることができる社会になることを目的として、合意・制定したプランである。
4.ゴールドプランでは、1988年に発表された「長寿・福祉社会を実現するための施策の基本的考え」において示されたホームヘルパーやデイサービスなどの設置数を大幅に上回る目標値を設定した。
5.ゴールドプランにより、1990年から1999年までの10年間に、6兆円以上の予算をかけて、在宅福祉の推進が進められた。
最後に
福祉イノベーションズ大学では、これからも社会福祉士国家試験の合格に役立つ情報を発信していきます。「参考書や問題集を解いたけど、よくわからない…。」という方は、今後も参考にしてください!また、今回の記事が「いいな~」と思った方は、ブックマークやTwitterのフォローをよろしくお願いします!
今回の授業は、以上です🌸
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