今日も社会福祉士国家試験の合格に向けて一緒に勉強していきましょう!今回のテーマは、「【わかりやすく】地域包括ケアシステムとは?構成要素5つ」です。では、授業を始めていきましょう。
*今回の記事の構成として、初めに地域包括ケアシステムに関する基本問題を出題します。その後、問題の解答解説を行い、理解が深められる構成になっています。
問)次の記述のうち、正しいものを2つ選びなさい。
1.地域包括ケアの概念は、「地域における医療及び介護の総合的な確保を推進するための関係法律の整備等に関する法律」における介護保険法改正(平成27年4月施行)において、初めて法的根拠が与えられた。
2.地域包括ケアシステムは、高齢者、障害者、子どもなど地域のすべての住民を対象として想定している。
3.地域包括ケアシステムは、団塊の世代が75歳となる2025年を目途に、専ら認知症高齢者に対する在宅医療システムの充実をめざしている。
4.地域包括ケアシステムは、自助、互助、共助、公助から構成されるが、公助を中心としたシステム構築が必要であるとされている。
5.地域包括ケアシステムは、住まい・医療・介護・予防・生活支援が地域の特性に応じて、一体的に提供されるシステムの構築を目指している。
答え)2.地域包括ケアシステムは、高齢者、障害者、子どもなど地域のすべての住民を対象として想定している。
答え)5.地域包括ケアシステムは、住まい・医療・介護・予防・生活支援が地域の特性に応じて、一体的に提供されるシステムの構築を目指している。
1限目:地域包括ケアシステムが法的根拠になった年
まず、地域包括ケアシステムとはどのようなシステムなのかについてわかりやすく解説していきます。
選択肢の「1」に注目してください。
1.地域包括ケアの概念は、「地域における医療及び介護の総合的な確保を推進するための関係法律の整備等に関する法律」における介護保険法改正(平成27年4月施行)において、初めて法的根拠が与えられた。
この選択肢は、不正解です。
地域包括ケアシステムに、初めて法的根拠が与えられたのは2011年の介護保険法改正だといわれています。
でも、なんでそんなことするの?
2限目:地域包括ケアシステムの対象者
次に、地域包括ケアシステムの対象者について確認していきましょう。
選択肢の「2」に注目してください。
2.地域包括ケアシステムは、高齢者、障害者、子どもなど地域のすべての住民を対象として想定している。
この選択肢は、正解です。
地域包括ケアシステムは、高齢者、障害者や子どもも含め、地域の全ての住民にとっての仕組みだとされています。
3限目:地域包括ケアシステムの目的
次に、地域包括ケアシステムの目的について確認していきましょう。
選択肢の「3」に注目してください。
3.地域包括ケアシステムは、団塊の世代が75歳となる2025年を目途に、専ら認知症高齢者に対する在宅医療システムの充実をめざしている。
この選択肢は、不正解です。
選択肢のように、地域包括ケアシステムは、認知症高齢者のみに対応する仕組みではありません。
地域包括ケアシステムは、重度の要介護状態となったとしても、誰もが住み慣れた地域で自分らしい暮らしを人生の最後まで続けることができるような仕組みを意味します。
よって、認知症高齢者のみに特化している選択肢は誤りです。
4限目:地域包括ケアシステムを構成する助け合いの要素
次に、地域包括ケアシステムが構成する助けあいの要素について確認していきましょう。
選択肢の「4」に注目してください。
4.地域包括ケアシステムは、自助、互助、共助、公助から構成されるが、公助を中心としたシステム構築が必要であるとされている。
この選択肢は、不正解です。
選択肢のように、地域包括ケアシステムは公助を中心としたシステムを構築するのではありません。
地域包括ケアシステムでは、自助、互助、共助、公助がそれぞれの役割を尊重しあい、時代や地域とともに変化していくことが求められるシステムを意味します。
5限目:地域包括ケアシステムを構成する要素
最後に、地域包括ケアシステムを構成する5つの構成要素について学習しておきましょう。
選択肢の「5」に注目してください。
5.地域包括ケアシステムは、住まい・医療・介護・予防・生活支援が地域の特性に応じて、一体的に提供されるシステムの構築を目指している。
この選択肢は、正解です。
地域包括ケアシステムでは、住まい、医療、介護、予防、生活支援の構成要素が相互に関係し、連携しながら在宅の生活を支えるシステムの構築を目指しています。
まとめ
最後に今回のテーマである「【わかりやすく】シーボーム報告を含む5つの報告の内容を解説」のおさらいをしておきましょう。
1.地域包括ケアの概念は、初めて法的根拠が与えられたのは2011年の介護保険法改正だといわれている。
2.地域包括ケアシステムは、高齢者、障害者、子どもなど地域のすべての住民を対象として想定している。
3.地域包括ケアシステムは、重度の要介護状態となったとしても、誰もが住み慣れた地域で自分らしい暮らしを人生の最後まで続けることができるような仕組みを意味する。
4.地域包括ケアシステムは、自助、互助、共助、公助がそれぞれの役割を尊重しあい、時代や地域とともに変化していくことが求められるシステムを意味する。
5.地域包括ケアシステムは、住まい・医療・介護・予防・生活支援が地域の特性に応じて、一体的に提供されるシステムの構築を目指している。
なので早い段階でこれらの報告の内容については押さえておきましょう。
福祉イノベーションズ大学では、社会福祉士国家試験の合格に向けて試験に出る箇所を中心に、情報発信をしています。
「参考書や問題集を解いただけではわからない…。」という方は、今後も参考にしてください!
今回の授業は、以上です!
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