今日も社会福祉士国家試験の合格に向けて一緒に勉強していきましょう!今回のテーマは、「【わかりやすく】多発性脳梗塞とは?その症状について解説」です。では、授業を始めていきましょう。
*今回の記事の構成として、初めに多発性脳梗塞に関する問題を出題します。その後、問題の解答解説を行い、理解が深められる構成になっています。
問)次の記述のうち、正しいものを2つ選びなさい。
1.多発性脳梗塞は、アルツハイマー型認知症に特異的な病態である。
2.多発性脳梗塞では、嚥下障害はない。
3.多発性脳梗塞では、情動失禁はない。
4.多発性脳梗塞は、パーキンソン症候群の原因になる。
5.多発性脳梗塞では、振戦せん妄は認められない。
答え)4.多発性脳梗塞は、パーキンソン症候群の原因になる。
答え)5.多発性脳梗塞では、振戦せん妄は認められない。
ちゃんと勉強しなくちゃ!(笑)
1限目:多発性脳梗塞のアルツハイマー型認知症
まず、多発性脳梗塞とアルツハイマー型認知症の関係について学習していきましょう。
選択肢の「1」に注目してください。
1.多発性脳梗塞は、アルツハイマー型認知症に特異的な病態である。
この選択肢は、不正解です。
アルツハイマー型認知症は脳実質の変性による変性性認知症であるため、多発性脳梗塞はアルツハイマー型認知症に特異的な病態ではありません。
2限目:多発性脳梗塞の特徴について
次に、多発性脳梗塞の特徴について学習していきましょう。
選択肢の「2」に注目してください。
2.多発性脳梗塞では、嚥下障害はない。
この選択肢は、不正解です。
多発性脳梗塞では、脳血管性認知症やパーキンソン症候群を呈することが多く、脳血管性認知症の症状である嚥下障害や構音障害などの偽性球麻痺が見られることがあります。また、血管障害部位に対応した機能が低下するため、認知機能がまだら状に低下する「まだら認知症」が一つ大きな特徴です。
3限目:多発性脳梗塞では情動失禁が見られる
次に、選択肢の「3」に注目してください。
3.多発性脳梗塞では、情動失禁はない。
この選択肢は、不正解です。
多発性脳梗塞では、脳血管性認知症の症状である「情動失禁」が見られる場合があります。
4限目:多発性脳梗塞とパーキンソン症候群
次に、多発性脳梗塞とパーキンソン症候群との関係性について確認していきましょう。
選択肢の「4」に注目してください。
4.多発性脳梗塞は、パーキンソン症候群の原因になる。
この選択肢は、正解です。
1回のラクナ梗塞発作の予後は一般的には良好ですが、その多発による多発性脳梗塞はパーキンソン症候群や脳血管性認知症を呈することがあると言われています。
パーキンソン症候群は病気ではなく、症状の名称なんだね!
5限目:振戦せん妄はアルコール依存症の症状
次に、振戦せん妄について学習していきましょう。
選択肢の「5」に注目してください。
5.多発性脳梗塞では、振戦せん妄は認められない。
この選択肢は、正解です。
振戦せん妄は、アルコール依存症で起こる幻覚と運動不安を主とする特有のせん妄状態をいい、多発性脳梗塞に認められるものではありません。
どういう時に起こりやすいの?
それは、振戦せん妄の症状が引き起こされているからなんだね!
まとめ
最後に今回のテーマである「【わかりやすく】多発性脳梗塞とは?その症状について解説」のおさらいをしておきましょう。
1.多発性脳梗塞は、アルツハイマー型認知症に特異的な病態ではない。
2.多発性脳梗塞では、嚥下障害を引き起こす場合がある。
3.多発性脳梗塞では、情動失禁を引き起こす場合がある。
4.多発性脳梗塞は、パーキンソン症候群の原因になる。
5.多発性脳梗塞では、振戦せん妄は認められない。
なので早い段階でこれらの報告の内容については押さえておきましょう。
福祉イノベーションズ大学では、社会福祉士国家試験の合格に向けて試験に出る箇所を中心に、情報発信をしています。
「参考書や問題集を解いただけではわからない…。」という方は、今後も参考にしてください!
今回の授業は、以上です!
コメント