今日も社会福祉士国家試験の合格に向けて一緒に勉強していきましょう!今回のテーマは、「【知っておきたい】裁判所の5つの種類について徹底解説」です。では、授業を始めていきましょう。
*今回の記事の構成として、初めに裁判所についての基本問題を出題します。その後、問題の解答解説を行い、理解が深められる構成になっています。
問)次の記述のうち、正しいものを1つ選びなさい。
1.簡易裁判所は、主に刑事事件(殺人や放火など)を扱う。
2.家庭裁判所は、離婚や遺産相続などの家庭に関する事件を扱う。
3.地方裁判所は、借金の争いなど民事事件や窃盗などの軽い罪の刑事事件を扱う。
4.高等裁判所は、下級裁判所での結果に不満がある場合に、もう一度裁判をし直す。
5.最高裁判所は、地方裁判所や家庭裁判所での結果に不満がある場合に、もう一度し直す。
答え)2.家庭裁判所は、離婚や遺産相続などの家庭に関する事件を扱う。
なので、早い段階でそれぞれの違いを押さえておくことが重要です。
1限目:簡易裁判所が行う役割は比較的罪が軽い犯罪を扱う
では、まず簡易裁判所がどういった事案を審判するのかについてわかりやすく解説していきます。
選択肢の「1」を確認してみましょう。
1. 簡易裁判所は、主に刑事事件(殺人や放火など)を扱う。
この選択肢は、不正解です。
この選択肢の説明は、「地方裁判所」が扱うものです。
簡易裁判所は、全国に「438箇所」ある裁判所です。主に扱う内容は、少額の借金(140万円以下)に関する民事事件や、交通違反などの比較的罪が軽い犯罪を扱う裁判所です。
また、他の裁判所よりも、数が圧倒的に多いということも大きな特徴です。
2限目:家庭裁判所が行う役割は「少年事件」や「家庭での争いごと」
では次に、家庭裁判所が何をするところなのかについて分かりやすく解説していきます。
選択肢の「2」に注目してください。
2.家庭裁判所は、離婚や遺産相続などの家庭に関する事件を扱う。
この選択肢は、正解です。
家庭裁判所は、全国に「50箇所」ある裁判所の一類型です。家庭裁判所は、主に「少年事件」や「家庭での争いごと」などを取り扱っています。
また社会福祉士国家試験では、家庭裁判所は「成年後見制度の審判」、「後見人の選任」といった重要な行為をする裁判所として、度々出題してきます。
なので、家庭裁判所が何をするところなのか?は、押さえておいてください。
3限目:地方裁判所が行う役割は民事事件、刑事事件
では、次に地方裁判所が何をするところなのかについて確認していきましょう。
選択肢の「3」に注目してください。
3.地方裁判所は、借金の争いなど民事事件や窃盗などの軽い罪の刑事事件を扱う。
この選択肢は、不正解です。
設問の説明は、「簡易裁判所」で扱う内容です。
地方裁判所は、全国に「50箇所」あります。内訳としては、各都府県に「1か所」ずつあり、北海道に関しては「4か所」あります。
そして、多くの事件の第一審が、地方裁判所で行われると言われています。地方裁判所が扱っている内容は、多額の借金(140万円以上)に関するお金の争いなどの民事事件、刑事事件(殺人や放火など)があります。
また社会福祉士国家試験では、「DV:ドメスティック・バイオレンス」に関する事柄を扱う裁判所として「地方裁判所」が登場してきます。地方裁判所は、家庭裁判所に並ぶくらい多く出てくる内容なので、しっかり押さえておいてください。
4限目:高等裁判所は地方裁判所や家庭裁判所の決定の再審判をする
次に、高等裁判所についても確認しておきましょう。
選択肢の「4」に注目してください。
4.高等裁判所は、下級裁判所での結果に不満がある場合に、もう一度裁判をし直す。
この選択肢は、不正解です。
この選択肢を読んでみると、なんだか聞き慣れないものがありますよね?
そうです。「下級裁判所」という単語です。
下級裁判所とは
簡易裁判所+家庭裁判所+地方裁判所+高等裁判所=下級裁判所
つまり、下級裁判所というだけで、4種類の裁判所を指すことができるのです。
そして、選択肢「4」の説明は「最高裁判所」の説明です。高等裁判所は、地方裁判所や家庭裁判所の判決に不満ある人が、「もう一度、審判をやり直してほしい!」といった場合に、再度審判をしてくれます。
5限目:最高裁判所での判決は覆せない
最後に、最高裁判所が何をするところなのかについて確認していきましょう。
選択肢の「5」に注目してください。
5.最高裁判所は、地方裁判所や家庭裁判所での結果に不満がある場合に、もう一度し直す。
この選択肢は、不正解です。
ここまで学習してこられた皆さんであれば、この選択肢の説明文が何を説明しているのか、分かりますよね。そうです。この説明は、「高等裁判所」の説明です。
最高裁判所は、下級裁判所(簡易裁判所、家庭裁判所、地方裁判所、高等裁判所)での判決に不満を持った人が、審判をやりなしてもらうために、再度審判を行う役割を持っています。
また、最高裁判所は、他の全ての裁判所の頂点に立っています。そのため、最高裁判所で決まった判決は、覆すことができません。
まとめ
最後に今回のテーマである「【知っておきたい】裁判所の5つの種類について徹底解説」のおさらいをしておきましょう。
1.簡易裁判所は、借金の争いなど民事事件や窃盗などの軽い罪の刑事事件を扱う。
2.家庭裁判所は、離婚や遺産相続などの家庭に関する事件を扱う。
3.地方裁判所は、主に刑事事件(殺人や放火など)を扱う。
4.高等裁判所は、地方裁判所や家庭裁判所での結果に不満がある場合に、もう一度し直す。
5.最高裁判所は、下級裁判所での結果に不満がある場合に、もう一度裁判をし直す。
福祉イノベーションズ大学では、社会福祉士国家試験の合格に向けて試験に出る箇所を中心に、情報発信をしています。
「参考書や問題集を解いただけではわからない…。」という方は、今後も参考にしてください!
今回の授業は、以上です!
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