【わかりやすく】給付・反対給付均等の原則を解説

社会福祉士・合格問題編
皆さん、こんにちは!いっちー教授(@free_fukushi)です。

今日も社会福祉士国家試験の合格に向けて一緒に勉強していきましょう!今回のテーマは、「【わかりやすく】給付・反対給付均等の原則を解説」です。では、授業を始めていきましょう。

いっちー教授
いっちー教授

 

*今回の記事の構成として、初めに民間保険・社会保険に関する問題を出題します。その後、問題の解答解説を行い、理解が深められる構成になっています。

 

問)次の記述のうち、正しいものを1つ選びなさい。

1.民間保険では、加入者の保険料は均一でなければならない。

2.生命保険など民間保険の保険料が、所得税の所得控除の対象になることはない。

3.民間保険には低所得者に対する保険料の減免制度がある。

4.社会保険では、各個人が自由に制度に加入・脱退することは認められていない。

5.社会保険は、各被保険者の保険料とそれにより受け取るべき給付の期待値が一致するように設計されなければならない。

 

答え)4.社会保険では、各個人が自由に制度に加入・脱退することは認められていない。

 

今回は、社会保険と民間保険の違いについて学習しておきましょう。
いっちー教授
いっちー教授
にゃー吉
にゃー吉
わかりました!



1限目:民間保険は給付・反対給付均等の原則がある

まず、民間保険の大きな原則について学習しておきましょう。

選択肢の「1」に注目して下さい。

1.民間保険では、加入者の保険料は均一でなければならない。

この選択肢は、不正解です

民間保険では、給付・反対給付均等の原則により、加入者の保険料は均一ではなく、その人のリスク発症確率に見合ったものでなければないと定められています。

 

にゃー吉
にゃー吉
給付・反対給付均等の原則って何?
そもそも保険事故にあう確率は、若い人と高齢者とで全然違いますよね?
いっちー教授
いっちー教授
にゃー吉
にゃー吉
たしかに、高齢者の人のほうが保険事故にあう確率は高そうだよね?
おっしゃる通りです!そこで、確率が違う人を同じ扱いにするのは不公平だ!ということもあり、給付・反対給付均等の原則という考え方があります。この原則により、「給付」と「反対給付」を均等にすることで、保険金が一律で10万円なら、死亡率の低い若者の保険料は安くなり、死亡率の高い高齢者の保険料は高くなるという仕組みを指します。
いっちー教授
いっちー教授
にゃー吉
にゃー吉
なるほど。
それが、給付・反対給付均等の原則という考え方なんだね!
おっしゃるとおりです!
いっちー教授
いっちー教授

 

2限目:民間保険の所得税の保険料控除対象

次に、民間保険の所得税の保険料控除対象になり得るものについて確認しておきましょう。

選択肢の「2」に注目して下さい。

2.生命保険など民間保険の保険料が、所得税の所得控除の対象になることはない。

この選択肢は、不正解です

民間保険のうち、生命保険料介護医療保険料個人年金保険料地震保険料等の保険料は、所得税の保険料控除の対象となります。

 

にゃー吉
にゃー吉
保険料控除ってそもそも何?
まず前提として、私たちが企業で働いて収入を得るとき、会社から支給された額そのままを受け取るわけではありませんよね?
いっちー教授
いっちー教授
にゃー吉
にゃー吉
たしかに総支給額に対して、社会保険料や非課税となる通勤手当などの経費を差し引いたものが課税所得になって、それに税率をかけて所得税や住民税が引かれ差引支給額として手元に入ってくるよね。
よく勉強していますね!それに対して、保険料控除といった控除制度は、定められた基準のもと税額の負担を軽減するという仕組みを指します。
いっちー教授
いっちー教授
にゃー吉
にゃー吉
なるほど。そうすることによって、差引総支給額を増やしているんだ!
つまり可処分所得を増やすしくみになっているんだね!
おっしゃる通りです。
いっちー教授
いっちー教授

 

3限目:民間保険は低所得者に対する減免制度はない

次に、民間保険における低所得者に対する仕組みについて学習しておきましょう。

選択肢の「3」に注目してください。

3.民間保険には低所得者に対する保険料の減免制度がある。

この選択肢は、不正解です

民間保険では、収支相等の原則や給付・反対給付均等の原則といった保険を成立させるための原則や法則が貫徹されなければなりません。そのため、加入者の所得に応じて保険料を減免する仕組みは民間保険では設けられていません。

 

にゃー吉
にゃー吉
なるほど。民間保険では、加入者の所得に応じて保険料を減免するという仕組みが設けられていないんだね。
おっしゃる通りです!
一方で、社会保険といった公的保険にはそういった仕組みが導入されています。
いっちー教授
いっちー教授
にゃー吉
にゃー吉
民間保険と社会保険の大きな違いだね!



4限目:社会保険は強制加入が原則

次に、社会保険の加入・脱退に関する内容について学習しておきましょう。

選択肢の「4」に注目して下さい。

4.社会保険では、各個人が自由に制度に加入・脱退することは認められていない。

この選択肢は、正解です

社会保険の各制度では、加入すべき人の要件が法律により定められており、その加入要件に該当する人は必ずその制度に加入しなければなりません(強制加入)。また、脱退についても同様です。

 

にゃー吉
にゃー吉
なるほど。社会保険は強制加入が原則だから、個人が自由に加入したり脱退するといった考え方ではないんだね。
おっしゃる通りです!それは、日本の社会保険制度の大きな特徴ですね。海外では加入が任意であったりするところもあるのですが、今のところ日本では強制加入が原則ですね。
いっちー教授
いっちー教授

 

5限目:民間保険の給付・反対給付均等の原則について

最後に、民間保険の給付・反対給付均等の原則について再度確認しておきましょう。

選択肢の「5」に注目してください。

5.社会保険は、各被保険者の保険料とそれにより受け取るべき給付の期待値が一致するように設計されなければならない。

この選択肢は、不正解です

これは、民間保険の給付・反対給付均等の原則のことを意味します。また社会保険では、保険料は所得に応じて負担するなど「給付・反対給付均等の原則」が修正されています。

 

にゃー吉
にゃー吉
これはさっき確認した民間保険の給付・反対給付均等の原則のことを言っているんだね。
おっしゃる通りです!皆さんは、試験でこういった言い回しの選択肢が出てきた際は、「民間保険の給付・反対給付均等の原則のことを言っているんだ!」と気付けるように対策をしておきましょう。
いっちー教授
いっちー教授
にゃー吉
にゃー吉
わかりました!

 

まとめ

最後に今回のテーマである「【わかりやすく】給付・反対給付均等の原則を解説」のおさらいをしておきましょう。

1.民間保険では、加入者の保険料は均一ではない。

2.生命保険など民間保険の保険料が、所得税の所得控除の対象になる。

3.民間保険には低所得者に対する保険料の減免制度はない。

4.社会保険では、各個人が自由に制度に加入・脱退することは認められていない。

5.社会保険は、保険料は所得に応じて負担するなど「給付・反対給付均等の原則」が修正されている。

 

社会福祉士国家試験では、民間保険・社会保険に関する問題が出題されることがあります。なので早い段階でこれらの報告の内容については押さえておきましょう。
いっちー教授
いっちー教授

 

福祉イノベーションズ大学では、社会福祉士国家試験の合格に向けて試験に出る箇所を中心に、情報発信をしています。

参考書や問題集を解いただけではわからない…。」という方は、今後も参考にしてください!

今回の授業は、以上です!



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