今日も社会福祉士国家試験の合格に向けて一緒に勉強していきましょう!今回のテーマは、「【わかりやすく】サービス・プロフィット・チェーンを解説」です。では、授業を始めていきましょう。
*今回の記事の構成として、初めに利用者の満足度に関する問題を出題します。その後、問題の解答解説を行い、理解が深められる構成になっています。
問)次の記述のうち、正しいものを2つ選びなさい。
1.サービスへの利用者の満足度を高めるためには、サービス利用前から利用者がサービスへの高い期待を持つように働きかけることが望ましい。
2.サービス・プロフィット・チェーンの考え方によれば、サービスへの利用者の満足度を高めるためには、従業員の仕事への満足度を高めることが重要である。
3.利用者のニーズに沿った創意工夫を従業員に促すためには、現場の裁量を認めるのではなく、マニュアルなどの外在的な管理手段を徹底していくことが有効である。
4.利用者にサービスの品質を評価してもらう際は、サービスの提供過程に対する評価よりも、サービスの結果に対する評価を重視することが重要である。
5.利用者の多様性に対応するためには、各々の従業員の価値観の多様性を認めるためだけでなく、組織としてのサービスの理念や価値を明文化すべきである。
答え)2.サービス・プロフィット・チェーンの考え方によれば、サービスへの利用者の満足度を高めるためには、従業員の仕事への満足度を高めることが重要である。
答え)5.利用者の多様性に対応するためには、各々の従業員の価値観の多様性を認めるためだけでなく、組織としてのサービスの理念や価値を明文化すべきである。
1限目:顧客満足度とサービスの品質評価
まず、顧客満足度とサービスの品質評価について学習していきましょう。
選択肢の「1」に注目してください。
1.サービスへの利用者の満足度を高めるためには、サービス利用前から利用者がサービスへの高い期待を持つように働きかけることが望ましい。
この選択肢は、不正解です。
利用者のサービスへの高い期待は、逆に満足度を低くする可能性があると考えられています。
また顧客が受け止めるサービスの品質(顧客満足)は、顧客の事前期待に左右されることから、期待を条件付けることによって、サービスの品質(顧客満足)を向上させることができるともされています。
2限目:サービス・プロフィット・チェーンという考え方
次に、サービス・プロフィット・チェーンという考え方について学習していきましょう。
選択肢の「2」に注目してください。
2.サービス・プロフィット・チェーンの考え方によれば、サービスへの利用者の満足度を高めるためには、従業員の仕事への満足度を高めることが重要である。
この選択肢は、正解です。
サービス・プロフィット・チェーンは、カスタマー・サティスファクション(CS) 、従業員の能力とサティスファクション(ES)、ロイヤルティと生産性など、いくつかの要因が相互に直接・協力に結びついている、と考える発想のことを指します。
3限目:マニュアルだけではよいサービスにならない
次に、選択肢の「3」に注目してください。
3.利用者のニーズに沿った創意工夫を従業員に促すためには、現場の裁量を認めるのではなく、マニュアルなどの外在的な管理手段を徹底していくことが有効である。
この選択肢は、不正解です。
利用者のニーズに沿った創意工夫を従業員に促すためには、権限を委譲し、現場での裁量を増やす必要があると考えられています。
それに、場面によって臨機応変に対応しないといけないこともあるもんね!
4限目:サービスの評価に対する考え方
次に、サービスの評価に対する考え方について学習していきましょう。
選択肢の「4」に注目してください。
4.利用者にサービスの品質を評価してもらう際は、サービスの提供過程に対する評価よりも、サービスの結果に対する評価を重視することが重要である。
この選択肢は、不正解です。
サービスの評価を実施する際は、「サービスの結果に対する評価」だけでなく、「提供過程に対する評価」も重視しなければなりません。またサービスの品質は、「結果の品質」と「過程の品質」という2つの要素から成り立っているということを押さえておきましょう。
5限目:利用者の多様性を認めるための仕組み
最後に、利用者の多様性を認めるための仕組みについて学習していきましょう。
選択肢の「5」に注目してください。
5.利用者の多様性に対応するためには、各々の従業員の価値観の多様性を認めるためだけでなく、組織としてのサービスの理念や価値を明文化すべきである。
この選択肢は、正解です。
組織としてのサービスの理念や価値を明文化したものは「経営理念」であり、職員の行動規範や使命を明確にするものであるとされています。したがって、選択肢の「各々の従業員の価値観の多様性を認めるためだけでなく、組織としてのサービスの理念や価値を明文化すべきである」という記述は正しいです。
まとめ
最後に今回のテーマである「【わかりやすく】サービス・プロフィット・チェーンを解説」のおさらいをしておきましょう。
1.利用者のサービスへの高い期待は、逆に満足度を低くする可能性があると考えられている。
2.サービス・プロフィット・チェーンの考え方によれば、サービスへの利用者の満足度を高めるためには、従業員の仕事への満足度を高めることが重要である。
3.利用者のニーズに沿った創意工夫を従業員に促すためには、権限を委譲し、現場での裁量を増やす必要があると考えられている。
4.サービスの評価を実施する際は、「サービスの結果に対する評価」だけでなく、「提供過程に対する評価」も重視しなければならない。
5.利用者の多様性に対応するためには、各々の従業員の価値観の多様性を認めるためだけでなく、組織としてのサービスの理念や価値を明文化すべきである。
福祉イノベーションズ大学では、社会福祉士国家試験の合格に向けて試験に出る箇所を中心に、情報発信をしています。
「参考書や問題集を解いただけではわからない…。」という方は、今後も参考にしてください!
今回の授業は、以上です!
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