今日も社会福祉士国家試験の合格に向けて一緒に勉強していきましょう!今回のテーマは、「【わかりやすく】社会保険・出産一時金の金額はいくらなのか」です。では、授業を始めていきましょう。

*今回の記事の構成として、初めに医療に関するコスト全般に関する問題を出題します。その後、問題の解答解説を行い、理解が深められる構成になっています。
問)次の記述のうち、正しいものを1つ選びなさい。
1.65歳以上の加入者の療養病床での食事・室料は、入院時生活療養費として全額支給対象である。
2.食事療養に要した費用については、入院時食事療養費が給付される。
3.70歳以上の加入者の埋葬料・埋葬費は、家族療養費として支給される。
4.傷病手当金は、被保険者が業務上の怪我で労務不能となった場合に給付される。
5.出産育児一時金は、被保護者の出産費用の7割が給付される。
答え)2.食事療養に要した費用については、入院時食事療養費が給付される。


1限目:入院時生活療養費の支給について
まず、入院時生活療養費の支給について学習していきましょう。
選択肢の「1」に注目してください。
1.65歳以上の加入者の療養病床での食事・室料は、入院時生活療養費として全額支給対象である。
この選択肢は、不正解です。
65歳以上の者が療養病床に入院した際に支給される入院時生活療養費には、患者の標準負担額が定められています。 したがって、「入院時生活療養費として全額支給対象である。」という部分が誤りです。

したがって、選択肢のような「全額支給」という単語には敏感に反応してください。


2限目:食事療養の費用について
次に、食事療養の費用について学習していきましょう。
選択肢の「2」に注目してください。
2.食事療養に要した費用については、入院時食事療養費が給付される。
この選択肢は、正解です。
食事療養に要した費用については、一般の場合「1食あたり460円」の標準負担額を支払い、残りは入院時食事療養費が支給される仕組みになっています。





3限目:埋葬料・埋葬費の支給について
次に、埋葬料・埋葬費について学習していきましょう。
選択肢の「3」に注目してください。
3.70歳以上の加入者の埋葬料・埋葬費は、家族療養費として支給される。
この選択肢は、不正解です。
被用者保険からの現金給付として、被保険者本人が死亡した場合には埋葬料・埋葬費が支給される仕組みになっています。また、国民健康保険及び後期高齢者医療制度では、死亡した本人に対して埋葬費が支給されることになっています。




被用者保険と国民健康保険の違い
被用者保険の場合→埋葬料と埋葬費のどちらも支給対象になる。
国民健康保険・後期高齢者医療制度の場合→埋葬費のみが支給対象になる。
4限目:傷病手当金の支給対象について
次に、傷病手当金の支給対象について学習していきましょう。
選択肢の「4」に注目してください。
4.傷病手当金は、被保険者が業務上の怪我で労務不能となった場合に給付される。
この選択肢は、不正解です。
傷病手当金は、業務外の事由による病気やケガの療養のため労務不能となった場合に給付される手当金を指します。また選択肢の「被保険者が業務上の怪我で労務不能となった場合に給付される」のは、「労働者災害補償保険」です。


この区別は明確にしておきたいですね。

5限目:出産時一時金の支給額について
最後に、出産時一時金の支給額について学習していきましょう。
選択肢の「5」に注目してください。
5.出産育児一時金は、被保護者の出産費用の7割が給付される。
この選択肢は、不正解です。
出産育児一時金は、被保険者またはその被扶養者が出産した時、出産に要する経済的負担を軽減するため、「1児につき42万円」が給付される仕組みになっています。


「1児につき42万円」という部分は、しっかり覚えておきます!
まとめ
最後に今回のテーマである「【わかりやすく】社会保険・出産一時金の金額はいくらなのか」のおさらいをしておきましょう。
1.65歳以上の者が療養病床に入院した際に支給される入院時生活療養費には、患者の標準負担額が定められている。
2.食事療養に要した費用については、入院時食事療養費が給付される。
3.被用者保険からの現金給付として、被保険者本人が死亡した場合には埋葬料・埋葬費が支給される。
4.労働者災害補償保険は、被保険者が業務上の怪我で労務不能となった場合に給付される。
5.出産育児一時金は、被保険者またはその被扶養者が出産した時、出産に要する経済的負担を軽減するため、「1児につき42万円」が給付される。

福祉イノベーションズ大学では、社会福祉士国家試験の合格に向けて試験に出る箇所を中心に、情報発信をしています。
「参考書や問題集を解いただけではわからない…。」という方は、今後も参考にしてください!
今回の授業は、以上です!
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