今日も社会福祉士国家試験の合格に向けて一緒に勉強していきましょう!今回のテーマは、「【簡単に解説】PDCAサイクルとはどのような考え方なのか?」です。では、授業を始めていきましょう。
*今回の記事の構成として、初めにPDCAサイクルに関する基本問題を出題します。その後、問題の解答解説を行い、理解が深められる構成になっています。
問)次の記述のうち、正しいものを1つ選びなさい。
1.PDCAサイクルは、もともと行政評価の手法として開発された。
2.PDCAサイクルの考え方は、サービス業における業務改善に適用できない。
3.PDCA の(C:Check「評価」)の段階では、事実データに基づいて計画と結果のズレを確認することが大切である。
4.PDCA の(C :Check「評価」)(A:Act改善) の改善段階で得られた知見が、次の計画の立案に用いられることはない。
5.福祉サービスの改善活動であるPDCAサイクルには、現場職員は関わる必要がない。
答え)3.PDCA の(C:Check「評価」)の段階では、事実データに基づいて計画と結果のズレを確認することが大切である。
1限目:PDCAサイクルは、製造業での品質管理の手法として誕生
まずPDCAサイクルが、なぜ誕生したのか?についてわかりやすく解説していきます。
選択肢の「1」に注目してください。
1.PDCAサイクルは、もともと行政評価の手法として開発された。
この選択肢は、不正解です。
PDCAサイクルは、もともと製造業での品質管理の手法として開発されました。また、この「製造業での品質管理の手法」という部分は、社会福祉士国家試験でよく出題されます。
なので、この部分はしっかり押さえておいてください。
また余談ですが、衣料品や雑貨、食料品など幅広い商品を取り揃える「無印良品」は一時期、業績不振に陥ったことがあります。しかしその後、ものすごい勢いで業績が回復したという歴史があります。その時、無印良品が取り入れた考え方が、「PDCAサイクル」だと言われています。
2限目:PDCAサイクルは、サービス業にも応用できる
次に、PDCAサイクルの考え方がサービス業にも使えるのか?について確認しておきましょう。
選択肢の「2」に注目してください。
2.PDCAサイクルの考え方は、サービス業における業務改善に適用できない。
この選択肢は、不正解です。
先ほどご紹介した、無印良品の例のように現在、PDCAサイクルは様々な産業において使える手法だと考えられています。そのため、サービス業においてもPDCAサイクルの考え方は適用されます。
多くのサービス業でも適用され、成果を上げているんだね!
なので、ここは注目が必要です。
3限目:PDCAサイクルとは「計画・実行・評価・改善」の繰り返し
次に、PDCAサイクルの頭文字がそれぞれどのような意味を持っているのかについて確認しておきましょう。
まずは、選択肢の「3」に注目してください。
3.PDCA の(C:Check「評価」)の段階では、事実データに基づいて計画と結果のズレを確認することが大切である。
この選択肢は、正解です。
そもそも、PDCAサイクルのアルファベットは、どのような意味があるのでしょうか。
PDCAサイクルの頭文字は、「Plan(計画)・Do(実行)・Check(評価)・Action(改善)」のそれぞれをとって構成されています。そして、これら4つの段階を繰り返すことで、生産管理や品質管理などの管理業務を継続的に改善していく手法を指すのです。
4限目:PDCAサイクルは、次の計画の立案に繋がる
次に、選択肢の「4」に注目してください。
4.PDCA の(C :Check「評価」)(A:Act改善) の改善段階で得られた知見が、次の計画の立案に用いられることはない。
この選択肢は、不正解です。
正解は、「PDCA の(C :Check「評価」)(A:Act改善) の改善段階で得られた知見が、次の計画の立案に用いられる。」です。
PDCAサイクルでは、計画どおりに順調に進んでいるのか?計画からずれてしまっているか?を確認する「C:評価」の段階があります。また、この段階での結果をもとに、次の計画の立案につながると考えられています。
また余談ですが、社会福祉士国家試験の問題では、語尾が「〜ない。」という表現があった際は敏感になってください。じつは、語尾が「〜ない」といったときには、引っ掛けてくる可能性が高いんです。
なので、このような否定形の表現には細心の注意が必要です。
正しい道筋で、物事が進んでいるのかを評価することはとても重要なことなんです。
5限目:PDCAサイクルは現場の職員全員で行うべき
最後に、PDCAサイクルを行うのは誰なのか?について学習しておきましょう。
選択肢の「5」に注目してください。
5.福祉サービスの改善活動であるPDCAサイクルには、現場職員は関わる必要がない。
この選択肢は、不正解です。
福祉サービスの品質の維持・向上を図るためには、現場職員がPDCAサイクルの全局面に関与することが求められます。
例えば、介護現場を例に考えてみましょう。
もし仮に、PDCAサイクルを行うのが管理者だけだとしましょう。しかし管理者は、現場の職員に比べれば、現場に立つ回数は少ないです。
そのため、管理者だけがPDCAサイクルを行っていては、一向に現場の状態は良くなりません。したがって、PDCAサイクルを管理するときは、その管理者も含め、現場の職員と一緒になって行うことが重要です。
それにより、介護現場での介護サービスの質の向上に繋がるのだと考えられるのです。
まとめ
最後に今回のテーマである「【簡単に解説】PDCAサイクルとはどのような考え方なのか?」のおさらいをしておきましょう。
1.PDCAサイクルは、もともと製造業での品質管理の手法として開発された。
2.PDCAサイクルの考え方は、サービス業における業務改善に適用できる。
3.PDCA の(C:Check「評価」)の段階では、事実データに基づいて計画と結果のズレを確認することが大切である。
4.PDCA の(C :Check「評価」)(A:Act改善) の改善段階で得られた知見が、次の計画の立案に用いられる。
5.福祉サービスの改善活動であるPDCA サイクルには、現場の職員が関わる必要がある。
福祉イノベーションズ大学では、社会福祉士国家試験の合格に向けて試験に出る箇所を中心に、情報発信をしています。
「参考書や問題集を解いただけではわからない…。」という方は、今後も参考にしてください!
今回の授業は、以上です!
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