今日も社会福祉士国家試験の合格に向けて一緒に勉強していきましょう!今回のテーマは、「【簡単に解説】リーダーシップの理論について5つ解説」です。では、授業を始めていきましょう。
*今回の記事の構成として、初めにリーダーシップ理論に関する基本問題を出題します。その後、問題の解答解説を行い、理解が深められる構成になっています。
問)次の記述のうち、正しいものを2つ選びなさい。
1.行動アプローチでは、リーダーシップという影響力の実体をリーダー個人の身体的・精神的性質としてとらえている。
2.変革型リーダーシップ理論では、メンバー個々の動機付けや知的刺激を排除するリーダーの行動を重視する。
3.コンティンジェンシー理論では、特定のリーダーシップ行動の普遍的有効性を重視する。
4.リーダーシップの条件適合理論では、課題指向型と人間関係志向型の二つの行動を重視する。
5.フォロワーシップ理論では、フォロワーの自律性を引き出すリーダーの役割を重視する。
答え)4.リーダーシップの条件適合理論では、課題指向型と人間関係志向型の二つの行動を重視する。
答え)5.フォロワーシップ理論では、フォロワーの自律性を引き出すリーダーの役割を重視する。
1限目:特性アプローチと行動アプローチの違い
まず、特性アプローチと行動アプローチの違いについて確認していきましょう。
選択肢の「1」に注目してください。
1.行動アプローチでは、リーダーシップという影響力の実体をリーダー個人の身体的・精神的性質としてとらえている。
この選択肢は、不正解です。
設問は、特性アプローチ(特性理論)の説明です。
行動アプローチ(行動理論)は、リーダーと組織の生産性の関係性について、生産性の高いリーダーとそうでないリーダーの行動に着目する考え方で、三隅ニ不ニのPM理論などがあります。
また、特性アプローチと行動アプローチには次のような違いがあることを押さえておきましょう。
特性アプローチ→リーダー個人の先天的な性質に注目する。
行動アプローチ→優れたリーダーの行動パターンに注目する。
2限目:変革型リーダーシップの特徴
次に、変革型リーダーシップの特徴について確認していきましょう。
選択肢の「2」に注目してください。
2.変革型リーダーシップ理論では、メンバー個々の動機付けや知的刺激を排除するリーダーの行動を重視する。
この選択肢は、不正解です。
変革型リーダーシップの特徴としては、次のようなものが挙げられています。
①カリスマ性
②個別配慮性
③知的刺激(メンバーに知的な刺激を与え動機づける)
④鼓舞的動機づけ(メンバーに仕事の意味を理解させ、鼓舞し、動機付ける)
など
したがって、選択肢の「メンバー個々の動機付けや知的刺激を排除するリーダーの行動を重視する。」という部分が誤りです。
3限目:コンティンジェンシー理論では状況次第でリーダーが変わる
次に、コンティンジェンシー理論の特徴について確認していきましょう。
選択肢の「3」に注目してください。
3.コンティンジェンシー理論では、特定のリーダーシップ行動の普遍的有効性を重視する。
この選択肢は、不正解です。
コンティンジェンシー理論とは
状況特性によって、求められるリーダー特性が異なるとする理論を指します。
この理論の代表的な研究者であるフィドラーは、「リーダー行動には、普遍的に有効なものはなく、どのような条件・状況下に置かれるかによって有効な行動は変わる」ということを明らかにしました。
そのことをフィドラーは見つけて、コンティンジェンシー理論を提唱したんです。
4限目:コンティンジェンシー理論の2つの区分
次に、コンティンジェンシー理論の2つの区分についてみていきましょう。
選択肢の「4」に注目してください。
4.リーダーシップの条件適合理論では、課題指向型と人間関係志向型の二つの行動を重視する。
この選択肢は、正解です。
リーダーシップの条件適合理論(コンティンジェンシー理論)では、リーダーシップの行動を課題指向型と人間関係志向型の二つに区分し、状況の特性によって、有効なリーダーシップのスタイルを解明しようとしました。
5限目:フォロワーシップ理論の影響力は大きい
最後に、フォロワーシップ理論という考え方について確認していきましょう。
選択肢「5」に注目してください。
5.フォロワーシップ理論では、フォロワーの自律性を引き出すリーダーの役割を重視する。
この選択肢は、正解です。
組織の目標達成を考えるうえでは、リーダーシップの役割だけではなく、フォロワーの役割にも着目することが必要であり、フォロワーシップが持つ影響力は大きいと考えられています。
また組織の目標が高いほど、フォロワーの強みを最大限に発揮し、組織が一致団結して取り組むことが必要であるとも考えられています。
フォロワーとは
業界のリーダーに追随し、競合企業からの報復を招かないように注意しながら経営成果の最大化を目指す人や企業を指します。
対してリーダーシップは、リーダーが組織の成果を上げるために組織をけん引する(方向性を示す)ことを意味します。
まとめ
最後に今回のテーマである「【簡単に解説】リーダーシップの理論について5つ解説」のおさらいをしておきましょう。
1.行動アプローチでは、リーダーと組織の生産性の関係性について、生産性の高いリーダーとそうでないリーダーの行動に着目する考え方である。
2.変革型リーダーシップ理論では、メンバーに知的な刺激を与え動機づけるリーダーの行動を重視する。
3.コンティンジェンシー理論では、状況特性によって、求められるリーダー特性が異なるとする理論を指す。
4.リーダーシップの条件適合理論では、課題指向型と人間関係志向型の二つの行動を重視する。
5.フォロワーシップ理論では、フォロワーの自律性を引き出すリーダーの役割を重視する。
福祉イノベーションズ大学では、社会福祉士国家試験の合格に向けて試験に出る箇所を中心に、情報発信をしています。
「参考書や問題集を解いただけではわからない…。」という方は、今後も参考にしてください!
今回の授業は、以上です!
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