今日も社会福祉士国家試験の合格に向けて一緒に勉強していきましょう!今回のテーマは、「【わかりやすく】高齢者の身体的特徴とは?「5選」」です。では、授業を始めていきましょう。
*今回の記事の構成として、初めに高齢者の身体的特徴に関する問題を出題します。その後、問題の解答解説を行い、理解が深められる構成になっています。
問)次の記述のうち、正しいものを1つ選びなさい。
1.脱水になると、脈拍が少なくなる。
2.老人性難聴では、低音領域から聴力が低下する。
3.加齢に伴い肺活量は維持される。
4.加齢に伴い体重に占める水分の割合は減少する。
5.加齢に伴い収縮期血圧と拡張期血圧の差は縮小する。
答え)4.加齢に伴い体重に占める水分の割合は減少する。
1限目:脱水になると頻脈になる
まず、脱水と脈拍について学習していきましょう。
選択肢の「1」に注目してください。
1.脱水になると、脈拍が少なくなる。
この選択肢は、不正解です。
脱水になった場合、血液中の水分が減少した状態になるため、濃度が高い血液が全身に送られることになります。そのため、自然と頻脈の状態になります。
2限目:老人性難聴の特徴について
次に、老人性難聴の特徴について学習していきましょう。
選択肢の「2」に注目してください。
2.老人性難聴では、低音領域から聴力が低下する。
この選択肢は、不正解です。
老人性難聴は、老化に伴い生じる内耳の蝸牛・コルチ器の有毛細胞の変性、聴覚神経に繋がる神経細胞の減少による感音性難聴の場合が多く、生理的な変化を指します。
また、老人性難聴の大きな特徴として「高い音」から聞こえにくくなるというものがあります。
ここは、試験によく出てくるのでしっかり押さえておきましょう。
3限目:老化と肺の関係について
次に、老化と肺の関係性について学習していきましょう。
選択肢の「2」に注目してください。
3.加齢に伴い肺活量は維持される。
この選択肢は、不正解です。
一般的に、肺全体の容量は年齢の影響を受けないと言われています。
しかし、加齢に伴う肋軟骨(ろくなんこつ)への石灰沈着・胸壁の支持組織の線維化・呼吸関連の筋力低下などが原因となり、肺の伸縮性が低下し、「肺活量の減少」は見られるとされています。
4限目:加齢に伴い水分量は減少する
次に、加齢に伴う体の水分量について確認していきましょう。
選択肢の「4」に注目してください。
4.加齢に伴い体重に占める水分の割合は減少する。
この選択肢は、正解です。
加齢に伴い脂肪が増加し、筋肉量、臓器の細胞内液が減少すると言われています。また、脂肪は水分貯蔵をすることができず、水分の最大保有臓器である筋肉の減少、基礎代謝に関与する細胞内液の減少による水分生成の減少から、体重に占める水分の割合は減少すると考えられています。
5限目:加齢に伴う血圧の差は大きくなる
最後に、加齢に伴う血圧の差について学習していきましょう。
選択肢の「5」に注目してください。
5.加齢に伴い収縮期血圧と拡張期血圧の差は縮小する。
この選択肢は、不正解です。
年齢とともに動脈硬化が進み、大動脈の弾性力が失われ、心臓の収縮期血圧(最高血圧)は上昇すると言われています。しかし、拡張期血圧(最低血圧)は50歳代から上昇が鈍くなり、両者の差は徐々に大きくなると考えられています。
どっちがどっちかわからない(笑)
まとめ
最後に今回のテーマである「【わかりやすく】高齢者の身体的特徴とは?「5選」」のおさらいをしておきましょう。
1.脱水になると、自然と頻脈の状態になります。
2.老人性難聴では、高音領域から聴力が低下する。
3.加齢に伴い肺活量は減少する。
4.加齢に伴い体重に占める水分の割合は減少する。
5.加齢に伴い収縮期血圧と拡張期血圧の差は拡大する。
福祉イノベーションズ大学では、社会福祉士国家試験の合格に向けて試験に出る箇所を中心に、情報発信をしています。
「参考書や問題集を解いただけではわからない…。」という方は、今後も参考にしてください!
今回の授業は、以上です!
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