今日も社会福祉士国家試験の合格に向けて一緒に勉強していきましょう!今回のテーマは、「【わかりやすく】介護保険制度とは?介護報酬の特徴について解説」です。では、授業を始めていきましょう。
*今回の記事の構成として、初めに介護保険制度に関する基本問題を出題します。その後、問題の解答解説を行い、理解が深められる構成になっています。
問)次の記述のうち、正しいものを1つ選びなさい。
1.介護保険の保険者は、市町村である。
2.介護保険法の介護給付における国と地方自治体の負担割合は、2対1である。
3.介護保険の給付財源は、利用者負担を除き都道府県が1/4を負担している。
4.介護報酬は、2年に1回改定される。
5.介護報酬の1単位の単価は、地域による割増はない。
答え)1.介護保険の保険者は、市町村である。
1限目:介護保険制度の保険者は市町村である
まず、介護保険制度の保険者についてわかりやすく解説していきます。
選択肢の「1」に注目してください。
1.介護保険の保険者は、市町村である。
この選択肢は、正解です。
まず、介護保険制度とは何なのかについてわかりやすく解説していきます。
2限目:介護保険制度は介護が必要な方に費用を給付する保険
介護保険制度とは、介護が必要な方にその費用を給付してくれる保険のことをいいます。
また保険は、みんなでお金を出し合って成り立っていますから、給付を受けるためには色々な手続きをしなければなりません。さらに、「そもそも、保険金をもらうほどの状態なのか?」を審査する必要があります。
そういった役割を担っているのが、「保険者」です。介護保険制度の運営主体である「保険者」は、全国の市町村と東京23区で、保険料と税金で運営されています。
3限目:介護保険法の2種類の負担割合
次に、介護保険法の負担割合についてわかりやすく解説していきます。
選択肢の「2」に注目してください。
2.介護保険法の介護給付における国と地方自治体の負担割合は、2対1である。
この選択肢は、不正解です。
介護保険法の介護給付費における国と地方自治体の負担割合は、2通りに分けて考える必要があります。それを、わかりやすくまとめると次のようになります。
居宅給付費の場合
居宅給付費の場合→「国:地方自治体=1:1」
内訳)国25%、都道府県12.5%、市町村12.5%
施設等給付費の場合
施設等給付費の場合→「国:地方自治体=2:3」
内訳)国20%、都道府県17.5%、市町村12.5%
また、居宅給付費の内訳として「国25%、都道府県12.5%、市町村12.5%」
さらに、施設給付費の内訳として「国20%、都道府県17.5%、市町村12.5%」となっています。
これらの部分も、しっかり覚えておいてください。
各々の給付費の内訳については、社会福祉士国家試験でよく出題されます。また、次の選択肢の問題もこの内容が絡んできます。
4限目:「8分の1=12.5」の法則
次に、都道府県の介護給付費の負担割合を見ていきましょう。
選択肢の「3」に注目してください。
3.介護保険の給付財源は、利用者負担を除き都道府県が1/4を負担している。
この選択肢は、不正解です。
そもそも介護保険制度の財政は、「保険料50%」「公費50%」を基本としています。またその公費50%のうち、居宅給付費の場合、国は25%を負担します。
先ほど確認した、↓↓↓これのことです。
居宅給付費の場合
居宅給付費の場合→「国:地方自治体=1:1」
内訳)国25%、都道府県12.5%、市町村12.5%
そして都道府県は、居宅給付費の場合、介護給付及び予防給付に要する費用の12.5%を負担します。すなわち都道府県の割合は、1/4ではなく原則として「1/8」を負担することになります。
4限目:介護報酬の改定は3年に1回行われる
次に、介護報酬は何年ごとに行われるのかについて学習しておきましょう。
選択肢の「4」に注目してください。
4.介護報酬は、2年に1回改定される。
この選択肢は、不正解です。
介護報酬は、原則3年に1回改定されることになっています。
選択肢の説明は、医療保険における診療報酬についての説明です。医療保険における診療報酬は、2年に1回改定されることになっています。
5限目:介護報酬は、地域による割増がある
最後に、介護報酬の決め方について簡単に解説していきます。
選択肢の「5」に注目してください。
5.介護報酬の1単位の単価は、地域による割増はない。
この選択肢は、不正解です。
ところで、介護報酬の1単位とは何なのでしょうか?
じつは、介護報酬は「単位制」で決められています。したがって、「100単位=○○円」というように決まっているんです。
また、その介護報酬の1単位の単価は原則10円ですが、全国一律ではありません。これは、地域によって若干の違いがあります。例えば、地域によっては「1単位=10.1円」や「1単位=10.5円」などのようにズレが生じる仕組みになっています。
だって、交通コストや人件費がかかるんだもん。
まとめ
最後に今回のテーマである「【わかりやすく】介護保険制度とは?介護報酬の特徴について解説」のおさらいをしておきましょう。
1.介護保険の保険者は、市町村である。
2.介護保険法の介護給付における国と地方自治体の負担割合は、居宅給付費の場合「1対1」、施設等給付費の場合「2対3」である。
3.介護保険の給付財源は、利用者負担を除き都道府県が1/8を負担している。
4.介護報酬は、3年に1回改訂される。
5.介護報酬の1単位の単価は、地域による割増がある。
ぜひ、今回のテーマでしっかり押さえておいてください。
福祉イノベーションズ大学では、社会福祉士国家試験の合格に向けて試験に出る箇所を中心に、情報発信をしています。
「参考書や問題集を解いただけではわからない…。」という方は、今後も参考にしてください!
今回の授業は、以上です!
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