今日も社会福祉士国家試験の合格に向けて一緒に勉強していきましょう!今回のテーマは、「【わかりやすく】仮現運動・知覚的補完について解説」です。では、授業を始めていきましょう。
*今回の記事の構成として、初めに人間の知覚に関する基本問題を出題します。その後、問題の解答解説を行い、理解が深められる構成になっています。
問)次の記述のうち、正しいものを1つ選びなさい。
1.電光掲示板の文字が動いてるように見える。これは近接の要因による。
2.仮現運動は、知覚的補完の一つである。
3.風景を眺めていると奥行きを感じる。これは知覚的体制化による。
4.体制化による閉合の要因は、錯視の一つである。
5.パターン認知における特徴分析とは、認知対象部分に分けることなく全体としての特徴捉えて認識する過程のことである。
答え)2.仮現運動は、知覚的補完の一つである。
しっかり押さえておかないと。。。
1限目:静止画でも動画に見える現象
まず、仮現運動について確認していきましょう。
選択肢の「1」に注目してください。
1.電光掲示板の文字が動いてるように見える。これは近接の要因による。
この選択肢は、不正解です。
設問は、仮現運動に関する説明です。
*余談ですが、仮現運動の読み方は「かげんうんどう」です。
では、そもそも仮現運動とは何なのでしょうか。
仮現運動とは、変化する静止画を連続して提示することで、あたかも動画のように見える現象を指します。
映画を例に考えてみると、仮現運動についての理解が深まるかもしれませんね!
2限目:知覚的補完は人間による情報の付け足し
次に、知覚的補完について確認していきましょう。
選択肢の「2」に注目してください。
2.仮現運動は、知覚的補完の一つである。
この選択肢は、正解です。
知覚的補完とは、実際に提示された情報と情報の間の「物理的には存在しない情報」を人間の脳が補完して、見えたり、聞こえたりすることを指します。
3限目:奥行き知覚により立体に感じる
次に、バークリーの奥行き知覚について確認していきましょう。
選択肢の「3」に注目してください。
3.風景を眺めていると奥行きを感じる。これは知覚的体制化による。
この選択肢は、不正解です。
設問は、バークリーが唱えた「奥行き知覚」に関する説明です。
では、そもそも奥行き知覚とは何なのでしょうか。奥行き知覚とは、写真やテレビ、画像等の平面を見ていても、人間の目には奥行き(立体)を感じるようになることを指します。
まさに、奥行き知覚が働いている証拠です。
4限目:錯視と体制化は別物である
次に、錯視と体制化の違いについて確認していきましょう。
選択肢の「4」に注目してください。
4.体制化による閉合の要因は、錯視の一つである。
この選択肢は、不正解です。
まず前提として、錯視と体制化は全くの別物です。錯視とは目の錯覚のことを意味していて、実際にはない大きさ、長さ、色、形、動きなどが見えることを指します。
一方で、体制化とは、実際にある刺激をまとまりとして知覚することを指します。
したがって、体制化と錯視は全くの別物です。
5限目:パターン認知の鋳型照合モデルについて
最後に、パターン認知の鋳型照合モデルについて確認していきましょう。
選択肢の「5」に注目してください。
5.パターン認知における特徴分析とは、認知対象部分に分けることなく全体としての特徴捉えて認識する過程のことである。
この選択肢は、不正解です。
設問は、パターン認知の鋳型照合モデルに関する記述です。
パターン認知の鋳型照合モデルとは、あらかじめもっているパターンの原型(鋳型)とその情報を照らし合わせることで、鋳型と同じパターンだと認識することを指します。それにより、私達の視覚情報は、正常に物事を見ることができているんです。
わかったような、わからないようなぁ(笑)
それは、トマトに関する情報(鋳型)をある程度理解しているからです。
それが、パターン認知の鋳型照合モデルです。
まとめ
最後に今回のテーマである「【わかりやすく】仮現運動・知覚的補完について解説」のおさらいをしておきましょう。
1.電光掲示板の文字が動いてるように見える。これは仮現運動による。
2.仮現運動は、知覚的補完の一つである。
3.風景を眺めていると奥行きを感じる。これは奥行き知覚による。
4.体制化と錯視は別物である。
5.パターン認知における鋳型照合モデルとは、認知対象部分に分けることなく全体としての特徴捉えて認識する過程のことである。
なので早い段階でこれらの報告の内容については押さえておきましょう。
福祉イノベーションズ大学では、社会福祉士国家試験の合格に向けて試験に出る箇所を中心に、情報発信をしています。
「参考書や問題集を解いただけではわからない…。」という方は、今後も参考にしてください!
今回の授業は、以上です!
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