【わかりやすく】ライフコースとライフサイクルの違い

社会福祉士・合格問題編
皆さん、こんにちは!いっちー教授(@free_fukushi)です。

今日も社会福祉士国家試験の合格に向けて一緒に勉強していきましょう!今回のテーマは、「【わかりやすく】ライフコースとライフサイクルの違い」です。では、授業を始めていきましょう。

いっちー教授
いっちー教授

 

*今回の記事の構成として、初めにライフサイクル、ライフコースなど人生に関する基本用語・考え方に関する問題を出題します。その後、問題の解答解説を行い、理解が深められる構成になっています。

 

問)次の記述のうち、正しいものを2つ選びなさい。

1.ライフサイクルとは、個人の一生における規則性をとらえる概念である。

2.ライフサイクルとは、世代間の形態転換をさす。

3.ライフコースとは、個人がたどる多様な人生のあり方をとらえる概念である。

4.ライフイベントとは、同時代の人々が共通に経験する歴史的出来事である。

5.家族周期とは、子どもの出生から始まる家族発達上の規則性をとらえる概念である。

 

答え)1.ライフサイクルとは、個人の一生における規則性をとらえる概念である。

答え)3.ライフコースとは、個人がたどる多様な人生のあり方をとらえる概念である。

 

今回は、ライフサイクル、ライフコース、ライフイベントについて学習していきましょう。
いっちー教授
いっちー教授
にゃー吉
にゃー吉
それぞれ、社会福祉士国家試験にはよく出題される内容だね!



1限目:ライフサイクルが考えられた背景

まず、ライフサイクルについて学習していきましょう。

選択肢の「1」に注目してください。

1.ライフサイクルとは、個人の一生における規則性をとらえる概念である。

この選択肢は、正解です

なお、個人の一生における規則性を経済状態から調査・分析したラウントリーの貧困研究は、社会科学におけるライフサイクル研究の草分けだとされています。

また、一般にライフサイクルの考え方が広まったのは、エリクソンの発達段階説の影響が大きいと考えられており、ラウントリーの貧困研究とエリクソンの発達段階説もあわせて覚えておきましょう。

 

にゃー吉
にゃー吉
ライフサイクルはラウントリーの貧困研究から始まり、エリクソンの発達段階説によって普及した考え方なんだね!
おっしゃるとおりです。
ライフサイクルについて、この2人の存在は押さえておきましょう。
いっちー教授
いっちー教授

 

2限目:ライフサイクルは規則的な推移

次に、選択肢の「2」に注目してください。

2.ライフサイクルとは、世代間の形態転換をさす。

この選択肢は、不正解です

ライフサイクルは、世代間の形態転換ではなく、「人間の一生に見られる規則的な推移が世代ごとに繰り返されること」、言い変えれば「世代間に共通する形態を指す概念」だと言われています。

 

ここは「ライフサイクル世代間に共通する形態を指す概念」だと割り切って覚えしまいましょう。
いっちー教授
いっちー教授
にゃー吉
にゃー吉
わかりました!あわせて、「ライフサイクル個人の一生における規則性をとらえる概念」という部分も押さえておくといいよね!

 

3限目:ライフコースの概念について

次に、ライフコースの概念について確認していきましょう。

選択肢の「3」に注目してください。

3.ライフコースとは、個人がたどる多様な人生のあり方をとらえる概念である。

この選択肢は、正解です

ライフサイクルや家族周期の研究では、異性婚による家族の形成を前提とした標準的な家族発達のパターンを示すことが重視された結果、事実婚(同棲)や同性婚、独身の選択、離婚、再婚などの経験をしてきた個人の発達過程を例外として研究から除外されてしまった経緯があります。

これに対して、個々人の多様な家族選択に着目し、個人を単位として家族形成の様々な経路(コース)を比較分析するために、ライフコースという概念が確立されました。

 

にゃー吉
にゃー吉
つまり今まで、ライフサイクルの研究では対象外だった部分をライフコースという概念を用いることで研究するきっかけになったんだね!
おっしゃるとおりです。そのため、考えられるようになった順番は「ライフサイクル→ライフコース」ということになります。
いっちー教授
いっちー教授



4限目:ライフイベントは個人や家族の経験

次に、ライフイベントの概念について確認していきましょう。

選択肢の「4」に注目してください。

4.ライフイベントとは、同時代の人々が共通に経験する歴史的出来事である。

この選択肢は、不正解です

ライフイベントとは、個人や家族がその生涯において経験する重要な出来事を指す概念であり、同時代の人々が共通するに経験する歴史的出来事とは限りません。

 

にゃー吉
にゃー吉
どういうこと?
例えば、同じ小学校の同じ学年だった友達が、これから先、10年、20後も全く同じ生き方をするとは限りませんよね?
いっちー教授
いっちー教授
にゃー吉
にゃー吉
そうだよね。A君はどっかの企業で会社員として働くかもしれないし、B君は公務員として役所で働いているかもしれないよね。
そうですよね?つまり、ライフイベントは、同時代の人々が共通する経験を指すのではなく、個人や家族がその生涯において経験する重要な出来事のことを指すんです。
いっちー教授
いっちー教授
にゃー吉
にゃー吉
なるほどね!だから、「ライフイベント個人、家族がその障害に経験する重要な出来事」を指すんだね!
おっしゃるとおりです。
いっちー教授
いっちー教授

 

5限目:家族周期の考え方

最後に、家族周期の考え方について学習していきましょう。

選択肢の「5」に注目してください。

5.家族周期とは、子どもの出生から始まる家族発達上の規則性をとらえる概念である。

この選択肢は、不正解です

家族周期とは、子どもの出生から考える概念ではなく、「生殖家族の形成(結婚)」から、配偶者の死までの家族発達のパターンをライフサイクル的な規則性としてとらえる概念を指します。

 

家族周期について考えるときのコツは、「生殖家族の形成(結婚)」から「配偶者の死までの家族発達のパターン」をライフサイクル的な規則性として捉えるということです。
いっちー教授
いっちー教授
にゃー吉
にゃー吉
なるほどね!
ところで、生殖家族って何?
良い質問ですね!そもそも、家族について考えるときは「定位家族」と「生殖家族」の2パターンを押さえておく必要があります。
いっちー教授
いっちー教授
にゃー吉
にゃー吉
ふむ!ふむ!
まず、定位家族についてです。
定位家族とは、生まれ育った家族のことを指します。
私達は、父・母や兄弟といった家族の中で生まれ、家族の中で助けあい、教育を受けながら育ちます。 この生まれ育った家族のことを「定位家族」と呼ぶんです。
にゃー吉
にゃー吉
にゃー吉
にゃー吉
なるほどね。つまり、みんなまずは定位家族という形態をとっているということだね。
一方で、成長した子供はやがて誰かと 結婚しますよね?この時に、誕生した家族のことを男女から見た視点で「生殖家族」と呼びます。
いっちー教授
いっちー教授
にゃー吉
にゃー吉
なるほど。
生まれ育った家族=定位家族」、「新しく作った家族=生殖家族」ってことだね!
おっしゃるとおりです。
いっちー教授
いっちー教授

 

まとめ

 

最後に今回のテーマである「【わかりやすく】ライフコースとライフサイクルの違い」のおさらいをしておきましょう。

1.ライフサイクルとは、個人の一生における規則性をとらえる概念である。

2.ライフサイクルとは、世代間に共通する形態を指す概念である。

3.ライフコースとは、個人がたどる多様な人生のあり方をとらえる概念である。

4.ライフイベントとは、個人や家族がその生涯において経験する重要な出来事を指す概念である。

5.家族周期とは、生殖家族の形成(結婚)から、配偶者の死までの家族発達のパターンをライフサイクル的な規則性としてとらえる概念である。

 

社会福祉士国家試験では、ライフサイクル、ライフコース、ライフイベントなどに関する問題が出題されることがあります。なので早い段階でこれらの報告の内容については押さえておきましょう。
いっちー教授
いっちー教授

 

福祉イノベーションズ大学では、社会福祉士国家試験の合格に向けて試験に出る箇所を中心に、情報発信をしています。

参考書や問題集を解いただけではわからない…。」という方は、今後も参考にしてください!

今回の授業は、以上です!



Follow me!

コメント

タイトルとURLをコピーしました